2014/11/18の日経産業新聞に「パーソナル&スキル「山ごもり休暇」組織育てる ロックオン」という記事がありました。
広告の効果測定システムを手がけるロックオンには1年に必ず9日間休みを取る義務があり、かつ休暇中は電話やメールが一切禁止と変わった制度があるという。
社内福利厚生と業務効率改善が重要課題に挙がっていた際に「旅行に行った後に自分自身の業務効率が上がるのを社員の皆にも体験して欲しい」と副社長が提案。今でも役員は率先して休みを取るという。
山ごもり休暇の後は5分の報告会がありますが、それも5分ではまとまらないほど喋りたい事があるようで、社員からは旅行も発表も楽しくて二度美味しい、と好評なようだ。
この制度はそういったリフレッシュの為の話もありますが、もう一つ重要なのは業務の一覧表作り共有、社内の組織プレー化推進。
あえて9日間、連絡が取れない状況を作る事により、自分がいない時のマニュアルや業務一覧表が必要になり、必然的に社員全員の業務一覧表が出来上がりました。
本当は、普段の業務内に出来ればいいんでしょうが、通常業務ある中マニュアル作りや業務一覧作りは難しいですよね。こういう連絡取れない休みを作る事で、情報共有徹底に必要なものを作らせるというのはうまいように思える。
部長以上の意識も変わったという。ある上司が部下に会議に出る指示を出す場合、引き継ぎする可能性のあるもう一人の社員も同席させるなど、仕事の共有を常に意識する指示がでるようになったという。
この制度だと最低でも1年に1度は業務の見直し、周囲に伝える機会がある為、作業をとおして全体を把握できるようになり業務効率が飛躍的にあがったのだとか。
会社の規模が小さい為、以前は業務を個人のみで把握してしまう事が多かったが、事業スピードを上げるためには一人がいないと仕事が回らない事態を回避する必要がある。
楽しみながら内部組織を改革出来た、と。
最初からうまくいってたわけじゃないですが、こういう試みは面白いですね。
風通しの悪い組織によくある「私は聞いてない」とか少なさそうですし、何気にそういう小さい不満、溜まっていったら後で大変な事になりますからね。