ちょっと前の記事なんですが英国(イギリス)が投票でEU離脱決定した後の記事ですわね。
★「英ショック、歴史的循環の始まり」 エマニュエル・トッド仏国立人口学研究所研究員 :日本経済新聞
「グローバル化は米国の中間層に強い痛みをもたらした。白人の中間層の下位グループは米国の民主主義の柱といえるが、平均寿命が短くなるなど、痛みが広がっている。私が驚いたのはトランプ現象ではなく、米支配層が状況を把握できていないことだ。米国ではここ数年、平均収入が低下し、若者は学業のために借金を余儀なくされている。自由貿易など支配層が合理的とした考え方は、米社会の中心となる層の不満を爆発させた。トランプ氏は大衆層の怒りの道具でしかない。トランプ氏が問題なのは外国人嫌いという点だ」
「本当の謎はなぜ支配層の目に現実が映らなくなったかだ。おそらくそれはエリートの孤立によるものだろう。」
こういう記事見て驚いたのはそういう支配者層の能力も落ちてんのかね・・・・と。
★支配層への拒絶明らかに 国際政治学者 イアン・ブレマー氏 震える世界 英EU離脱を聞く(1):日本経済新聞
「英国民が離脱を選んだ背景には移民や主権の問題もあるが、それ以上に国から大切に扱われず『社会契約』が途絶えたと感じる人々の抗議という側面が大きい。投票結果はEUへの拒絶と同時に、支配階級層に対する拒絶も意味している」
「世界はリーダー役を欠く『Gゼロ』の状態にある。グローバリゼーションの影響に対する人々の怒りをおさめる指導者の不在で、一段と不安定な状況になるだろう」
マスメディアだけではなくインターネットの普及というのも大きいのかなぁ。個々の話がコントロールされず人目に触れ拡散しているわけで。で、統制をかけようにもそんな事が出来るものはない。
当然ながらあとは「共通の価値観を持ち、超国家的なアイデンティティーを持つというEUの野心的な実験は失敗に終わった」という事で大きな理想を民衆に押しつけ過ぎたのかもね。
何事もほどほどが良いのかもしれない。日本のリベラルだのなんだのでも日本的に真ん中寄りになってきているのは結局、
世の中右傾化なんて大袈裟な話でなく、自由・平等・人権というお題目を錦の御旗にして、言い返したら人類の敵といわんばかりに生徒の口を塞いできた左傾教育の失敗を反省したがよろしかろうて。思想やイデオロギーは片寄れば反動が出るモンなんてのは歴史の常であろうに。
— 蝉丸P@リア住 (@semimaruP) 2016年7月10日
双方の言い分聞きつつバランス良く理想世界に向かっていくのがよろしいのではないかと。