今回の週刊ダイヤモンドは
人手不足で配達網が維持出来ないというか物を届ける事が出来ない、大幅な遅延が発生している、等々物流業界では様々な問題が発生しています。
原因は需要増もさる事ながら中・長距離トラック運転手の圧倒的な不足。運転免許制度変更で中型免許もってないと前ならそれなりの大きさのトラックに普通免許で乗れましたが今は中型免許がないと乗れません。更には高齢化により団塊の世代が一斉に退職し、2013年問題やら2015年問題と言われたわけで、更には2015年には約14万人の運転手が不足する見込みです。更にいえば東日本大震災の復興需要や東京オリンピックのインフラ整備でもトラックが使われる事から、更に人員不足に拍車がかかるだろうと言われています。
なので構造的な問題であり、需要が増えるお中元時期とか乗り切っただけではまったく安心出来ない。
このままいけば2014年3月末の混乱(消費税増税前の駆け込み購入等で配送が追いつかなくなった)よりも、ひどい混乱が起こりえるとJR貨物の会長。
この度の大混乱の引き金は佐川急便なのだという。
・佐川急便、長年の値下げ攻勢で収益悪化
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・佐川急便がわずか2年のうち12%も下請け業者に値下げ要請
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・需要が増えてきて下請けに増車要請、下請け不満大爆発で要請に応じない強硬策
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・佐川の運送能力大幅低下、玉突きで業界全体が需給逼迫へ
└アマゾンとの決別はこの一環であった、佐川に頼めなくなったアマゾンはヤマトへ
この結果、2013年度は佐川の業績は回復し、営業利益は前期比38%増となったものの、宅配便取扱数は前期比10%も下落。
こうした佐川の行動に「経営が業界全体の事を考えておらず、自己中心的だ」という批判が。社長も直近5年で4人も交代しており、コロコロ変わるトップ人事がその象徴、と。
宅配便、主婦にアンケートとった結果、人気がないのは佐川急便。
配達態度が悪い(横柄な人が多い、荷物が煙草臭い)、指定時間に届けない。
上で書きましたが14万人不足。昔は長距離トラック運転手といえば収入も高く、花形職業だったという。しかし今は免許制度の変更、労働環境に関する規制強化。世間を揺るがすような事故が起きる度に規制が強化され、今では1日の休息期間は継続8時間以上などのルールを業界が厳格に守るようになってきました。運転手にとっては安全な運行を維持するため、必要だし良い事に見えますが、同じ料金で同じ量を運んでいるのに休憩時間が長くなれば、採算悪化で給料に跳ね返る。
運送業は経費にしめる人件費の割合が40%近くあり、削減の対象になりやすい。
給与低下を補うために稼働日数が増加。今では新3K(きけん、きつい、帰れない)業界と呼ばれている始末。泊まりがけの仕事も多く大型トラックの運転手の35%を50歳以上、30歳未満は4%程度・・・・うわぁ・・・
トラック運転手不足を受け、貨物列車や船便を使うところも増えてきたようで。
楽天物流、行き詰まっていたのか・・・・
ワタミの運送の工夫の話。ワタミって北海道向けの店舗の食材を埼玉で作って飛行機で空輸していたのね・・・・埼玉では朝5時に加工が始まり、午前中に出発。夕方に北海道の倉庫に到着。倉庫で一晩寝かせて翌朝に北海道内13の店舗にトラック配送。
外食では一般的には冷凍食品を使うが、ワタミはチルド(冷蔵)主体なので3日しか日持ちしない。北海道の店舗の食材は倉庫で一泊するため、実質2日しかもたない。1日古い食材が提供されており、味が落ちる要因にもなっていました。
で、解決策としては北海道に食材加工拠点を作り、物流網を北海道内で完結させる。全国と同じ味を担保したり、有機野菜確保にくろうしたものの一定のめどはついたという。地産地消で現地の限定メニューも作るようだ。こうする事により航空輸送費が浮くため、収益は一気に改善するという。
物を運ぶにも本当、いろいろなノウハウや考えがあるんですね。面白かったです。
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